2017/08/16

タダでは帰してくれないアメリカの獣医

前回はロサンゼルスの動物病院の話を書きましたが、医者に行ったら最後、タダでは帰してくれないという話をもう一つ。

わたしの日本里帰り中のストレスでおきた、りりちゃんの最初の膀胱炎は、ニューヨークのことでした。
このときも夫がひとりで獣医に連れて行きました。

その獣医さん、膀胱炎でストレスを抱えている猫に白血病の予防注射をしたのです。ハイ、何百ドルか払って。(予防注射については、したほうが猫の身体にリスクが大きいのでもうやめようと、ふたりは話し合っていたつもりでしたが)これは電話で事後報告。

その上、「歯のクリーニングをしたほうがいいと言われた。全身麻酔をするので400ドルかかるそうだけど、来週の予約を入れて来た」というのです。

猫の歯のクリーニングに4万円!? 全身麻酔!? ちょっと待って! 膀胱炎で弱っている猫に予防注射をし、そのうえ”全身麻酔!”などと、こんなときに体をさらに痛めつけることを言い出す獣医なんて、、、そう言って、予約を取り消してもらいました。
私は夫を説得するために歯磨きを約束し、東急ハンズで猫の歯磨きセットをお土産に買って行くハメに。。。りりちゃんメロメロの夫は、獣医さんにとても弱い。

これが日本では、
日本でりりちゃんが初めて膀胱炎になった時はこんなでした。

獣医さんは私の話を聞くと、ちょっと下腹部(だったか)を触って、
「膀胱炎ですね〜、抗生剤の注射を打ちますのですぐに治りますよ。それで、まだ調子悪かったら、また連れて来てくださいね〜」

検査は一切なし。それよりも経験と勘。その診療時間5分くらい。注射も、台に腹這いになったまま私の両腕の中で、プスッ、あっという間でした。 
そのあとでまだ治らないようだったら、尿に関する別の病気が疑われるのでつぎの機会に調べましょう、という姿勢です。5千円もしたかどうかって感じでした。


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カラーをしてつらいのは、首を掻いたり、体をなめたりできないこと。毎日の身繕いは日課なので、これができないのはかなりつらいことでしょう。プラスティックの上を、こんなふうに意味なく叩いたりしています。

(蛇足)しかし猫って、なぜ手(前足)で掻かないで、わざわざ後ろ足を使いアクロバティックな姿で掻くのかしら?

3 ましてやこんなこと、とてもできません。清潔好きの猫にとって用事のあとの欠かせないことなのに。

 

それがここでは、、、

ストレスでなった病気で病院に行くというのはさらにストレスなのに、尿路の検査だの、腎臓の検査だので、(最初だったので、メニューをすべてOKしたのだと思いますが)さんざん疲れさせるのです。

膀胱炎で獣医に行ったのに、腎臓病のキャットフードの処方箋をもらい、おいしくなくて食事ストライキ、、、気になるところをなめはじめて脚におできを育て、食いちぎって血だらけ、やれ この薬をぬれ、このシャンプーで脚を洗え、とカラーをつけた体のまま3ヶ月近く、、、
その間、膀胱炎の再発で二度病院に連れて行き、結局は脚のおできを取る手術をして、けっきょくこの間に2000ドルくらい散財しました。

と済んだことなので、こんなふうに言えますが、やはり、もの言えぬ動物に対して、どうしていいかわからなかったのです。
そもそも、獣医さんの言っていることがチンプンカンプンだった私の英語力が問題なのです。(私が一人で行っていたら、それなりの話し方をしてくれるでしょうが、ネイティブ相手の専門家の話を聞き取るのは容易ではありません。後で彼に聞けばいいやと、その場でギヴ・アップしていて質問もしなかったから)

あとで夫に聞いたのですが、脚のおできはガンだったそうで、私は、ガンの検査をしたけどガンではなかったと理解していたのです。
だからってどうということはないのですが、獣医さんの言ってることがもっとわかっていたら、とにかく早く切ってほしいと言ってただろうと思います。言ってることがよくわからなかったから、何も言えなかった。おまけに夫の解説さえ誤解していた。

しかし、もし猫の性格をよくわかっている獣医さんだったら、脚におでき(ガンだったわけで)ができてそれをなめて傷を大きくしてしていたら、もう、これは終わらない行為だから切ってしまいましょう、というのではないかと思います。

とにかくその間3ヶ月以上、カラーをつけている猫のストレスは、どんなだったでしょう。
おまけに私は腱鞘炎でハリ通い、なのにいっこう治らず、軟膏さえうまく塗ってあげられないありさま、去年の冬から夏まで、みなつらい思いをしました。

9右前足の手術後。病院でもらったカラーをつけて。

14手術時には、2.4kgというやせ方でした。

 

さて、腎臓病のキャットフードですが、薬でもない食べ物に処方箋がいる、って、おかしいとは思いませんか? 

獣医にかからなければ、腎臓のために良いフードをペットショップで買うことができないのです。そのメーカーもたった二つ。どう考えても、獣医業界とペットフード会社がグルになっているとしか考えられません。

日本には腎臓病食と銘打ったキャットフードは売ってませんが、15歳からの、とか腎臓にやさしいシニアのための、とか、スーパーにいろいろたくさんありますね。

こちらには、なん歳からの、というものはまったくありません。年齢差別してはいけない国だからでしょうか? まあ、冗談ですが。

これで去年の病気の話は終わって、次回からはお庭猫になった元気なりりちゃんをお送りします。

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ワタシ、がんばってるもん! だからこんな格好の写真撮るのやめて!

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2017/08/05

アメリカの動物病院のこと

2このカラー、いくら急ごしらえとはいえ、、、はい、オート麦のシリアルの箱です。 りりちゃん、ごめん。ダディ(夫)があっという間もなく作っちゃったので。


 

1_2 病院に行く前の身繕いの爪切り。



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病院は疲れるよね。


きょうは、動物病院の話です。

まず、こちらの獣医は、みな病院所属みたいになっていて、たくさんの獣医とそのアシスタントたちがひとところで働いています。日本にあるように、小さな個人の医院など検索サイトでどう調べても出てきません。
なので、受付ロビーはちょっとしたホテルのように広い。ムダに広い。そこで予約の時間から30分くらい待たされて呼ばれ、窓のない小さな独房のような部屋に入ります。お洒落なデザインで張り紙一つありません。(一人で、本とかもっていなかったら狂いそう)

そこでまた30分。独房なのになぜか夫と私が喋る会話はヒソヒソ。りりちゃんもバッグの中でいつものようにお利口です。ついに現れた若い女性、医者かと思ったら看護婦だか助手で、メモをとりながら私たちの話を聞きます。そしてその女性、ろくに猫を見ることもせずバッグを手提げ状態でもって出て行きました。(何で、連れ去られてしまうの!と、母は不安です)

それからまたしばらくして。独房にむくつけき男が現れました。持ってきたのはプライスリスト。項目は10どころではありません。それをひとつひとつ説明していきます。
この消毒薬は近くの薬局で買えるのでいらない(薬局で5ドルで買えそうなものが2、30ドルもするのです)と夫が言ったので、腎臓病の検査はこないだしたのでもうしなくていいわよ、と私。(この段階で、脚のおできを食いちぎって血だらけにしたので来たのに、腎臓病の検査をリストに入れるなんて! と、その商魂に呆れました)

つまり治療の前に、どの治療を選ぶか、どの薬、どの検査を受けるか、懐具合によって決めなければいけないのです。しかし、こちらはシロウト、ほんとに必要な検査か必要な薬かどうかわからないことも多い。そこで延々、夫はメニューを前にして、更なる説明を求めます。ひえーめんどくせえ。(選択の自由という、アメリカの欺瞞的自由です)
それからどれくらい待たされたでしょう。

やっと獣医さんが現れました。
きょうは、膀胱炎から足病に至って、このクリニックに来るのも4回目(夫は5回目)ですが、毎回ちがう獣医さんが入れ代わり立ちかわり。きょうの獣医さんは、背のスラっと高い美人の黒人女性です。

まず、こちらの医者は口だけは達者です。とうとうと喋る。
「彼女の脚にあるのは真菌、菌糸類ですね。で、それについてはいくつかの追加の検査をしまして、、、」と、検査の結果と科学的裏付けなどを喋りつづけます。
ピカピカの若い獣医が口早に専門用語を駆使して喋る内容が私にわかるはずもありません。
何をそんなに喋ることがあるのかと、ただただその優等生的な表情を見入るのみ。

それからまた、修正プライスリスト登場。

本当はりりちゃんの病状の経過を書くつもりが、こんなことを書きはじめたら終わりません。

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で、簡単に結論を書くと、アメリカの獣医業は、資本主義の極地と感じました。
つまりあまりにも商売。

ストレス性の膀胱炎で医者に行ったのだから、ただ抗生物質を注射するだけで返してもらったら、こんなことにならなかったのでは、と思います。
同時に、腎臓病のテストをしたのが更なるストレスの始まりだったのです。初回は幾つも検査をしたせいか、500ドル(5万円)も支払ったようです。

(つづく)





 

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2017/07/12

またまた動物病院へ

4まずはシリアルの箱で急ごしらえしたエリザベスカラー(傷口は正面から見えません)

前回はりりちゃんの、膀胱炎と腎臓病になったいきさつなんかをくどくど書いてしまいました。これではぜんぜん話が進みませんね。

さて彼女、私が日本から帰って来て少しは安心したようでしたが、腎臓病処方の缶詰が(なんと、ポークが主な肉! 豚肉なんて生まれて一度も食べたことなかったのに!)大嫌いで、すごいストレスだったと思います。
おまけに、いつものようにお留守番のご褒美に、日本のお土産のおいしいツナ缶をあげたりしたものですから、そう、このときはとくに、彼女にとって味だか匂いだかに天と地くらいの差があったんです。

こんなにおいしい缶詰が存在するのに、なぜ私はこんなものを食べさせられるの! と、抗議のストライキで全く食べない日もあり、とても困りました。(でもお腹がすくので夜中にこっそり食べたりしていましたが、少しです)

そうこうしているうちに、右手、というか右前足の裏側をしょっちゅうなめたりかじったりするようになり、最後は血だらけに。


7左下の毛布についているのは、はい、血痕です。

そのころは私たちもりりちゃんに何が起きているのかよくわかりませんでした。血だらけになって初めて、右足に問題がある、って気がついたのです。

というのは、その頃私たちも体中ひどい虫さされに悩まされていて、猫どころではありません。そうこうするうちに、私は重傷の右手首腱鞘炎になり、右手がまったく使えなくなったのです。

ダディ(夫)お手製の透明のファイルでこしらえたカラーをつけて獣医さんへ。
猫が体の一カ所をなめはじめたら、気にならなくなるまでやめません。
触られるのが大嫌いなりりちゃん、痛いらしく大暴れで、脚がどうなってるか調べることもできないのですから。(というか、腱鞘炎で私はまったく役立たず)

次回は、アメリカの獣医ホスピタルって、すごい、、、って、話です。


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2017/06/27

腎臓病発症

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前回、2016年に起きたわが家の猫の病気について触れましたが、やはり話しておかなければなりませんね。

あまりにもたくさんのことが起きた(家族中がつぎつぎに故障や奇病に襲われた)ので、どんなふうに書いたらいいかわかりませんが、ことのおこりはこんな風です。

 

りりちゃんはもう大人で、毎年恒例の私の日本行きにも慣れているはずと高をくくったのがいけなかった。

日本に滞在3週間目をすぎた私は、電話で猫の様子を話すダディ(夫)の困りはてた声を毎日聞く羽目になったのです。 

りりちゃんが、キッチンでおしっこをたらして歩いている。下痢をしている。血尿だ。
とにかくおしっこや下痢やそんなこんなを、一日中、拭いていなくてはならず、と明らかに夫も精神不安定。
スカイプで、もうすぐ帰るから頑張ってね〜!と声をかけるも、画像を理解しない猫のりりちゃん。

膀胱炎は、以前にもわたしの日本滞在中に発症していて、急性のストレス性のものだから、抗生物質の注射で即治るもの。しかし、今回の話はいつものよりたちが悪そうです。
私は、いつもより激しいストレスと抗議、と読みました。

考えたら引っ越しして、たった2ヶ月後の長いママ(わたし)の不在、いつもより不安感は大きかったのでしょう。

夫はネットで調べた大きな動物病院に連れて行きました。

4 車中のりりちゃん

それから数日後、ロサンゼルスに戻ったときには、とりあえず、血尿、おしっこが出ない、の膀胱炎症状はおさまっていましたが、病院でその際、腎臓病や尿路の病気がないか尿検査や、血液検査、いろいろ健康診断もしたみたいで、その結果を聞きに今度は二人で猫をつれて、病院に行きました。

結果、膀胱炎はもとより腎臓病のファーストステージなので、処方箋で買う腎臓病猫用の缶詰とドライフードを与えるように、と言われたのです。

で、すぐに、処方箋がないと買えない高価な腎臓病の缶詰を3種類買って、りりちゃんにあげましたが、どれも食べません。

その中で、Hills K/D のツナ入りというのを、かろうじて口にしたので、それを与えることにしました。ドライフードも処方箋のものを買いました。

空腹のあげく、かろうじて我慢して食べる、という姿を見ているのはつらいものです。

おしっこを漏らすのも、わたしがロサンゼルスに戻ったときにはすでに収まっていました。
私としては、腎臓病の気(け)、くらいなものじゃないかと、それに歳をとった猫は80%くらい腎臓疾患になると何かのサイトで読んだりしていたので、それなら、あとそんなに長くない人生、おいしいものを食べさせたい、と思ってしまう。
けれどマジメな夫は、一日でも長く元気で生きていてほしいでしょう? それなら、ちゃんと考えてあげなくちゃ、と、人生観がちがうのです。

考えたら、今のいままで、りりちゃんが年寄りだということを現実的に考えたことがなかったのです。彼女がいちばん好む缶詰をあげていました。それは、できるだけ魚がそのまま入ったタンパク質のたっぷり、そして腎臓に良くないリンも、多分たっぷり入ったやつを与えていました。アメリカ製は絶対食べない。ほとんどがタイ製です。
健康のことなんか考えたこともなかった。。。。

それで、りりちゃんは、日増しに瘠せていきました。

(つづく)

 





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